差し歯、インプラント、被せ物(クラウン)って、何が違うの?
こんにちは。藤井寺市の歯医者、藤井寺駅南口アールズ歯科・歯周病クリニックです。
現在はインターネットの普及もあり、患者さまも歯科についてよく調べてからご来院される方が多いように感じます。
さまざまな歯科用語や専門用語もご存じの患者さまもいらっしゃいますが、中には
「差し歯とインプラントってどう違うの?」
「被せ物(クラウン)って差し歯のことですか?」
といったご質問をいただくこともあり、混乱されている方も多いように感じます。
そこで本日は、差し歯とインプラント、被せ物(クラウン)の違いについて、詳しくご説明していきたいと思います。
差し歯、インプラント、被せ物(クラウン)の違い
ここで、「差し歯」「インプラント」「被せ物(クラウン)」という3つの用語を上げておりますが、実は「差し歯」と「被せ物(クラウン)」は、ほぼ同じものを指しています。
昔は「差し歯」という言葉が良く使われておりましたが、現在では「被せ物・クラウン」といった言葉で説明を受けることが多いかと思います。
それに対し、インプラントは上記2つとは全く別のもので、基本的には保険が適用されず自費治療となります。
差し歯・被せ物(クラウン)と、インプラントの違い
差し歯・被せ物とインプラントとの大きな違いは、ご自身の歯の根っこが残っているかどうかにあります。
差し歯・被せ物の場合は、ご自身の歯の根っこは残っている場合に適用される治療法で、歯の根っこにそれを補強するための土台(コア)を入れ、その上に金属やプラスチック、セラミックなどの人工の被せ物をかぶせます。
それに対しインプラントは、歯の根っこが残っていない場合に適用される治療法で、顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込み、それを基礎として金属やプラスチック、セラミックなどの人工の被せ物をかぶせる治療法です。
差し歯・被せ物の治療に比べてインプラントの方が人工物で補う範囲が大きくなるため、治療も大掛かりなものになりやすく、一般的には費用も負担も多くなります。
当院ではなるべく歯を抜かないで残す治療を実践しておりますので、ご自身の歯の根っこが残っていて使える状態であれば、治療の選択肢としてはまず、差し歯・被せ物が第一選択肢となります。
差し歯と被せ物(クラウン)の違い
差し歯と被せ物(クラウン)は同じものを指す言葉として使われていますが、違うものという印象を受けやすく混乱されてる方も多いのではと思います。
実は「差し歯」という言葉は、昔、被せ物の歯の部分と、歯の根を補強する土台(コア)の部分が一体型だった時代によく使われていた言葉で、歯根に差すイメージから「差し歯」と呼ばれていました。
ですが、被せ物とコアが一体型の治療の場合、歯を削る量が多くなるなどの問題から近年ではあまり使われなくなり、被せ物とコアが分かれているタイプが一般的になりました。
差し歯は、被せ物やコアの素材にさまざまな種類があり、素材の選択次第では保険制度の範囲内でも治療可能です。
近年では、保険で白い歯を入れれるケースも増えてきていますので、ご興味のある方はお気軽にお尋ねいただければと思います。
差し歯・被せ物(クラウン)とインプラントのメリット、デメリット
メリット
- 自分の歯を残すことが出来る
- インプラントのよう外科手術が必要なく、身体への負担が少ない
- インプラントに比べて治療期間が短い
- 素材によっては保険内で治療できる
デメリット
- 保険内の治療(銀歯・硬質レジン)の場合、審美性には若干劣る
- 歯の根っこの状態によっては、歯根が割れてしまうなど寿命が短くなる場合もある
インプラントのメリット、デメリット
メリット
- 食事の際も違和感がなく、天然歯のような噛み心地を感じられる
- 天然歯のような自然な見た目で審美性に優れている
- 寿命が長い
デメリット
- 治療費が高額になる
- 外科手術が必要になる
まとめ
インプラント | 差し歯 | |
対象 | 歯根が残っていない(抜歯した)方 |
歯根が残っている方 |
噛む力 | 天然の歯と同じ |
ほぼ天然の歯と同じだが、歯根が弱い場合は過度な負担で歯根が割れる可能性もある |
見た目 | 天然の歯に近く審美性に優れている |
保険適用内の場合:審美性には劣る |
治療期間 | 3~6カ月(口内の状況によって変動) |
1~2カ月 |
診療費 | 自由診療(場合によっては保険適用される※) |
素材により保険診療か自由診療かを選べる |
【参考】インプラントの保険適用条件
- 口腔癌などで顎の骨を切ってしまった腫瘍や顎骨骨髄炎などの病気
- 事故の外傷で顎骨の欠損
- 先天性疾患と診断され顎骨が1/3以上欠損している
- 病院に入院用ベット数が20床以上ある事
- 常勤で2名以上の歯科医師が配置されている事
「歯科、口腔外科で5年以上の経験を有するもの」
「インプラント3年以上を有するもの」 - 当直体制が整備されている事
- 医療機器や医薬品などの管理が整備されている事
一般的な虫歯、歯周病や顎の骨の減少で失った歯に対して歯科医院で行われている通常のインプラント手術は条件に該当しませんので保険適用外となります。
ご自分が保険の適用対象になるかは、近くの歯科医院やかかりつけ歯科医師に相談してみてください。
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