歯周病治療で糖尿病が改善するの?
2024/05/15
こんにちは、藤井寺市の歯医者、藤井寺駅南口アールズ歯科・歯周病クリニックです。
歯周病と糖尿病に深い関係があることはご存じでしょうか。 大阪府の糖尿病の外来患者数は12800名 (2020年厚生労働省データによる)です。
糖尿病ってどんな病気?
糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンの働きが十分にないために、血液中を流れる糖(血糖)が増えてしまう病気です。インスリンは血糖値を一定にする働きがあります。
血糖値が高いままで放置されると、血管が傷つきやすくなり、失明や足の切断などの合併症を引き起こしやすくなります。
歯周病とどのような関係があるの?
歯周病は糖尿病の6番目の合併症と言われ、また反対に歯周病になっていると糖尿病になりやすいと言われています。
HbA1cが7.5%以上の2型糖尿病の患者様は、正常な人と比べて骨の質の低下によって骨折リスクが上昇することが言われています。
これはいくつか原因があるのですが、高血糖が続くと体内でAGEs(終末糖化産物)が増え、これが骨の質の低下を引き起こすのが1つの原因と言われています。
AGEsは老化物質とも言われ、歯周病を悪化させることも分かっています。
歯科での治療の目的
糖尿病の治療の選択肢の1つに歯科での歯周病治療が有効であることはご存じでしょうか。
歯周病治療はHbA1cの改善に有効であり、約0.5%改善すると報告されています。
その他にも糖尿病の合併症の発症率も低下させる可能性も示されています。
当然ながら、歯周病治療だけでなく、一般的な糖尿病治療も並行して行うことが重要です。
定期健診の頻度は?
糖尿病患者様は歯周病になりやすいために、通常の年4回(3ヶ月間隔)の場合、糖尿病の管理がうまくなされていない場合に歯が抜けることや、歯周ポケットが悪化することが示されています。
そのため、それよりは短い間隔で定期検診を受けることが推奨されています。
□参考文献
糖尿病診療ガイドライン2019
糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン 改訂第3版
Costa FO et al. (2012). Periodontal risk assessment model in a sample of regular and irregular compliers under maintenance therapy: a 3-year prospective study. J Periodontol.
Shabnam E et al. (2024) Relationship Between Diabetes Mellitus and Periodontal/Peri-Implant Disease: A Contemporaneous Review. Int Dent J.
当クリニックでは納得して治療を受けていただくために、丁寧なカウンセリングを行なっております。セカンドオピニオンも随時受け付けております。
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