インプラントを入れる前に歯周病治療をしよう

   

藤井寺駅南口アールズ歯科・歯周病クリニック

こんにちは、藤井寺市の駅近くの歯医者、藤井寺駅南口アールズ歯科・歯周病クリニックです。

現在のインプラント治療は性能がよく、よくかめる、隣の歯を削らない、入れ歯を入れなくてもよいといった良い面がある一方で、インプラント周囲炎というインプラント特有に起こる歯周病の問題があります。

 

インプラント周囲炎には確実な治療法はありません

一旦、インプラント周囲炎になってしまうと効果的な治療法は確立されていません。
学会ガイドラインや研究機関ではインプラントの再生治療やレーザー治療等の方法が紹介されていますが、エビデンスレベルは低い状況です。
比較的有効なものとして、0.12~0.2%グルコン酸クロルヘキシジンでの洗浄が述べられていますが、日本の歯科治療では0.05%を超える濃度を使用することは認められていないため、低濃度のグルコン酸クロルヘキシジンがどこまで有効かは不透明です。

 

インプラント治療の前に歯周病治療をしましょう

インプラント周囲炎と歯周病患者様の細菌の組成は比較的似ていると言われています。つまり、インプラント治療の以前に歯周病になっているとインプラント周囲炎リスクが高いといえます。
ただし、歯周病になっていない人と歯周病をきちんと治療した人の治療成績は差がないという報告があるため、歯周病を治したあとにインプラント治療を行うことが現在の標準治療となっています。

 

インプラント周囲炎にならないことが一番重要です

インプラント周囲炎の前段階をインプラント周囲粘膜炎といい、歯茎の炎症に限局した状態(骨が溶けていない状態)です。
この状態のうちに治療を行なうことが重要です。治療プラグラムとして累積的防御療法(CIST)が提唱されており、まずはこれに準じた治療を行なっていきます。
そもそも論として、インプラント周囲炎にならないように、日々のブラッシングや定期的な歯科受診、喫煙を辞める、歯周病を治療しておく等の予防が最も重要といえるでしょう。
インプラントを入れる際には清掃性の高い材質、形態を選択するようにしましょう。
時にはインプラントを入れないという選択も必要かもしれません。

参考文献
穂坂ら, プラークのイヌインプラント周囲組織に及ぼす影響について, 日歯周誌, 38:339-345, 1996
歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス2018
Marc Quirynen et al. (2006). Dynamics of initial subgingival colonization of ‘pristine’ peri-implant pockets. Clin Oral Impl Res.

当クリニックでは他院からのセカンドオピニオンも受け付けております。
また治療の一例はインスタグラムに載せています。
ご興味がありましたらご一読ください。

藤井寺駅南口アールズ歯科・歯周病クリニック


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