歯周病とアルツハイマー型認知症の深い関係性
こんにちは、藤井寺市の歯医者、藤井寺駅南口アールズ歯科・歯周病クリニックです。
歯周病とアルツハイマー型認知症には深い関係性があることはご存じでしょうか。
アルツハイマー型認知症とは
神経原線維変化(神経細胞が変性すること)とアミロイドβ(異常なタンパク質)の2つの変化によって認知症を発症した病気です。
症状として、記憶障害や学習障害、失語、遂行機能障害、視空間機能障害、人格変化などが挙げられます。
男性よりも女性に多く発症し、若年者の患者様も見受けられます。
歯周病とアルツハイマー型認知症は関係あるの?
近年、歯周病とアルツハイマー病に関する調査が行われるようになり、アルツハイマー型認知症患者に歯周病原細菌に対する抗体価が増加していることが分かりました。つまり歯周病原菌に身体が抵抗した形跡が見られたということになります。
またアルツハイマー型認知症患者の脳内からP.g菌(歯周病菌)のLPS(毒素)が検出され、このLPSは脳に炎症を引き起こすことが分かっています。
アルツハイマー型認知症を予防するために
アルツハイマー型認知症の発症の原因とされている物質にアミロイドβというタンパク質があります。
このアミロイドβの沈着(蓄積)は発症の20年以上前から始まっていると言われています。
アルツハイマー型認知症は65歳以上で発症することが一般的ですので、40歳代の頃にはアミロイドβの蓄積が始まっていると考えられます。
歯周病が重症化してくるのが40~50代であることを踏まえると、この年代に口腔内を正常に保っておくことがアルツハイマー型認知症の予防になる可能性があります。
また糖尿病との関係も示されており、アルツハイマー病は3型糖尿病と記した論文もあります(医学的な定義ではありません)。
糖尿病によって高血糖が続くとAGEs(終末糖化産物)が蓄積し、脳血管障害を引き起こすとされています。
アルツハイマー型認知症の患者の脳内からAGEsが健常な高齢者と比べて3倍以上も検出されたことが報告されています。
歯周病と糖尿病の相互関係は以前のブログで記したとおりですが、近年は歯周病、糖尿病、アルツハイマー型認知症の相互関係が検証されつつあります。
既にアルツハイマー型認知症が発症してしまった後に歯周病治療をしても認知症が改善するかは不透明です。
そのため歯周病予防や治療を日頃からしておくことが肝要と言えるでしょう。
□参考文献
Poole S et al. (2013), Determining the presence of periodontopathic virulence factors in short-term postmortem Alzheimer’s disease brain tissue. J Alzheimers Dis.
石田ら, 歯周病はアルツハイマー病を悪化させる, 日歯周誌, 60(3), 2018
認知症疾患診療ガイドライン2017
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